クオーツ時計はクオーツ（水晶）の振動を利用して正確な時間を定める、いわゆる電池式の時計のことをいいます。スウォッチの場合、Sistem51やSwatch Automatic以外の時計はクオーツ時計になります。クオーツは電気刺激を受けると正確な振動を生み出すことができます。水晶振動子は、非常に正確な頻度の電気信号を発信する圧電性水晶の振動を利用する電気回路で、回路に安定した刻時信号を送信する等、ラジオ発信や受信時の周波数を安定させるために使用されます。最も多く使用される圧電共鳴器はクオーツ水晶であり、それに基づいてデザインされた振動回路は「水晶振動子」と呼ばれます。つまり、クオーツは一定の電流波を出す安定した振動なので精度の高さが魅力です。通常、１年半から２年ほどで電池の寿命をむかえるので、定期的な電池交換が必要になります。

スウォッチでは、Swatch AutomaticやSistem51は自動巻き機械式時計になります。電池によって時を刻むのではなく、着用している人の自然な運動エネルギーを動力として機能します。自動巻きの腕時計は気温や外部刺激、着用の仕方により敏感なので、クオーツ時計ほど精度の面では劣ります。大体、一日に−10秒から+40秒の誤差が生じることがほとんどの場合は見られます。しかし、一方で、電池交換が不要で、メンテナンスを怠らなければ半永久的にご使用いただけます。日差は次の通りです。

Automatic: -10から+ 40 秒/日

Chrono Automatic: ± 20 (0-40) 秒/日

Sistem51: -5から+15 (±10) 秒/日

オートクオーツは、クオーツの正確さや信頼性、そして電池を動力として動かないという、自動巻きの機能を兼ね備えた時計のことをいいます。オートクオーツの振動する重量によって生み出されるエネルギーは、電気に作り替えられ、この電気は蓄電器に蓄えられ、クオーツ時計特有の正確さを生み出すために、小さな電気回路とクオーツ振動子に管理されます。蓄電器は100日間時計を動かし続けるためのエネルギーを蓄えてくれます。

ストップウォッチ機能がついている腕時計のことをクロノグラフと言います。短い時間の記録や測量が可能となり、ボタンを押すことにより、クロノグラフの時計針（秒、分、時）の動きを止めたり、動かしたり、ゼロにリセットすることができます。クロノグラフ機能についてのご説明は ユーザーマニュアル をご覧ください。

クロノメーターは、COSC（公的スイス・クロノメーター検査協会）から公認証明書が発行されている時計のことで、その時計の精度の高さと信頼性を証明するものです。

GMT (Greenwich Mean Time) とは、グリニッジ標準時を意味します。GMT はグリニッジにある王立天文台のグリニッジ子午線から計測されるため、グリニッジ子午線時間とも呼ばれています。また、世界中の複数の国・地域の時刻を表示している時計のことをGMTと呼ばれています。

協定世界時（UTC）はuniversal coordinated timeの略で、世界共通の標準時間のことをいいます。UTCの24時間基準は地球の回転に合わせて時間を正確に刻む原子時計を使用し、維持されています。

UTCは世界中で一般的に使用されている標準時で、世界中の計時センターはそれぞれの時間を同期もしくはシンクロさせることに同意し、この協定世界時が名付けられました。

UTCを定める際の2つの要素：

国際原子時（TAI）：世界中に存在する200もの非常に正確な原子時計の時間変換係数を組み合わせて、最も精密な時間の刻みを生み出してくれる。

万国標準時（UT）：天文時や太陽時とも言われています。UTは、地球の自転に基づいています。TAIの出す時間と地球の日長を比較して利用されます。

世界中のタイムゾーンはUTCからの正負の差で表示されます。この原点規準としての役割で、UTCはズールー時間（Z）とも呼ばれています。正確にはUTCとGMTはほとんど等しいものの、UTCはタイムゾーンについて話すときはグリニッジ標準時と呼ばれます。

スウォッチの時計は、モデルによって2、3、10、20気圧の防水性があります。これらの表示は、ISO 規準 22810 に従った耐水性試験中の圧力に相当します。表示値は水深20m、30m、100m、200mに浸漬した場合の静水圧に相当します。すべてのスウォッチ・ウォッチは、リューズ、プッシャー、ガラス、ケース、ガスケットが無傷の状態であれば防水性が維持されます。リューズとプッシャーは水中では決して操作しないでください！

モデルによっても異なりますが、スウォッチの腕時計は3気圧防水、10 気圧防水、そして20気圧防水までの過剰圧力の状況下で耐えられる防水機能を備えています。時計のモデルによって防水性のレベルは異なりますので、お使いの時計の防水性をご確認ください。腕時計の防水性はISOが行う圧力防水実験の結果に基づいており、水面下30メートル、100メートル、もしくは200メートルの水圧に相当する環境でテストが行なわれます。全てのスウォッチの腕時計はクラウン、プッシャー、ガラス、ケース、そしてガスケットなどの部品が無傷の状態であれば防水機能を発揮します。水中で竜頭とプッシャーを動かすと、防水機能は発揮されませんので、予めご了承ください。

時計学でテレメーターは、0℃の空気における音の速度（331.5メートル毎秒）に基づいて、距離を図ることを可能にするタイマーもしくは累進盤付きクロノグラフを言います。爆発の光（発砲、雷など）とその音が聞こえるまでの時間の経過によって、ダイアルから光った地点と観察者の間の距離を読み取ることが可能になります。

Swatch Access(スウォッチアクセス)とは内蔵メモリーのある、多機能で相互的なスウォッチのことをいいます。マイクロチップ対応端末との通信を可能にするためにアンテナが内蔵されており、腕時計内部にあるチップでデータメモリーを蓄えることができます。Swatch AccessやSnowpass（スノーパス）は、チケットの発券、鍵の施錠、店舗でのお支払い、スキー場でのリフトの乗り降り、ネットワーク・アクセスなどのシステムと統合させることが可能なマルチ機能が搭載されています。

Swatch Snowpass(スウォッチスノーパス)には時間指数と非接触式チップカード機能（RFID）が組み込まれており、非接触式チップカードの代用として使用することができます。

SnowpassにはRFIDチップ技術を利用する2種類のバージョンがあります：RFID 125 kHz (旧式)またはRFID 13.56 MHz

時速を（マイルではなく）キロメートルやメートルで測定するためのクロノグラフのフェースの文字盤です。Swatch Chronoモデルの過半数では、文字盤またはベゼルのタコメーター目盛から速度を時速（km/h）を直接読むことができます。スピードの測定は10m、100m、1000mの距離で最高60秒の間隔内で行う必要があります。1000mの測定では、km/hに相当するタコメーター目盛の数値がタコメーターの目盛に表示されます。100mの測定では、km/hで速度を換算するにはタコメーター目盛の数値を10で割ります。10mの測定では、km/hで速度を換算するにはタコメーター目盛の数値を100で割ります。

電池のサイズや機能によって異なりますが、平均2年で電池は寿命をむかえます。スウォッチの場合、クロノグラフ機能が付いている時計は、 Gentなど（クロノグラフが付いていないモデル）より寿命が短い場合がございます。

インターネットタイム（Internet Time）はスウォッチが提案する全く新しい世界標準時間のことをいい、世界中を同じ時で刻むことで、世界中の人々が同じ時間を共有し、時差の計算をしなくてもいい新しい時間の読み方を提案しています。インターネットタイムでは、24時間をビート(beat)という単位に分けて、24時間を1000ビートに換算します。そうすると1ビートは1分26.4秒です。インターネットタイムは@(アットマーク)とそれに続く３桁の数字で表示され、最小@000から、最大@999まで時間を読むことができます。スウォッチの本拠地であるBiel（ビール/ビエンヌ）の午前零時（@000時）から１日の始まりを迎える仕組みになっています。

EOL（エンドオブライフ） はデジタル時計において、電池切れが近いことをお知らせする機能のことをいいます。スクリーンの点滅や秒針の動きによってお知らせいたします。EOL機能は主にリチウム電池を使用した製品で見られます。

Swatch Touch: 数字が点滅し始めます。点滅は3時間続いた後、止まります。

Solar: 秒針が数秒止まり、一気に“ジャンプ“するという動きを見せます。充電がされると、 EOL も止まります。

ムーブメント裏面に記載されているように、スウォッチの自動巻きの時計には 23石の宝石が、アイロニーオートマチック（Diaphane Automatic含む）には 21石の宝石がちりばめられています。